学資保険の祝い金や満期金に税金はかかる?計算方法と申告方法2018

学資保険は毎月お金を積み立てて、満期で大きなお金を受け取ることができる保険です。

子どもの教育費を学資保険で準備しようと思っている方も、多いのではないでしょうか。

学資保険はもちろん積み立てができますが、保険という金融商品です。

そこで、学資保険と税金について知っておきたいポイントを、3つにまとめました。

  • 学資保険でかかる税金の種類
  • 学資保険と税金の計算方法
  • 年末調整で学資保険を使って受けられる控除

加入前に知ることで、より賢く教育費を準備できます。

一つずつ詳しく解説していきます!

学資保険を検討する参考にしてください。

学資保険と税金が切り離せない3つの理由

銀行に預けるより、少しでも効率よく積立をしたいと考えて学資保険を検討している方も多いと思います。

しかし、学資保険も金融商品なので税金と無関係というわけではありません。

  • 払込保険料より大きい金額を受け取れるので課税対象になる
  • 保険料を払っている間、生命保険料控除を受けることができる
  • お祝い金を受け取る人次第で「贈与」になることもある

返戻率がよい商品は魅力的ですが、お祝い金の受け取り方次第では、所得税や住民税が発生する場合もあります。

加入してからの変更はできないことが多いので、ポイントをひとつずつ確認してきます。

お祝い金と税金を考える上でのポイント


学資保険のお祝い金は満期時に一括でお金を受け取る「満期金型」と、数年に分けて受け取る「学資年金型」があります。

満期金型と学資年金型で所得の種類が異なるため、注意しなければなりません。

満期型の場合


満期時に一括でお祝い金を受け取る場合、満期金は一時所得として扱われます。

一時所得については以下を指します。

一時所得とは、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、労務や役務の対価としての特徴や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得をいいます。

この所得には、次のようなものがあります。

(1)懸賞や福引の賞金品(業務に関して受けるものを除きます。)

(2)競馬や競輪の払戻金

(3)生命保険の一時金(業務に関して受けるものを除きます。)や損害保険の満期返戻金等

(4)法人から贈与された金品〈業務に関して受けるもの、継続的に受けるものは除きます。〉

(5)遺失物拾得者や埋蔵物発見者の受ける報労金等

引用_一時所得|国税庁

(4)に生命保険の一時金とあるので、学資保険のお祝い金も一時所得に分類されます。

満期型の計算方法

一時所得の計算方法は下記になります。

収入金額-収入を得るために支出した金額(払込保険料の合計)-50万円

(例1)学資保険で月2万円を子どもが20歳まで積み立てた場合(返戻率110%)

この場合では一時所得がマイナスになるので、税金は発生しません。

「50万円以上増えないと税金がかからないなら、今の返戻率では税金の心配はないね」との声もありますが、注意が必要な場合もあります。

どのような場合かというと、同じ年に複数の一時所得があった場合です。

(例2)子どもが双子で(例1)の契約を2件していた場合

(例2)の場合は、確定申告が必要になります。

確定申告で一時所得を総所得金額に含める際は、一時所得に1/2を掛けて算入します。

(例2)の場合

以上が、満期時に一括でお金を受け取る場合の所得の計算方法になります。

1件の契約では一時所得がマイナスになっても、複数の学資保険のお祝い金を受け取るタイミングが重なると、申告が必要な場合もあります。

どのタイミングでお祝い金を受け取るか、加入する前に子ども全員の分を考えておくことをおすすめします。

学資年金型の場合


一方で、学資年金のように一定年齢から毎年お金を受け取ることができる場合は、雑所得扱いとなります。

雑所得とは、他の9種類の所得のいずれにも当たらない所得をいい、公的年金等、非営業用貸金の利子、著述家や作家以外の人が受ける原稿料や印税、講演料や放送謝金などが該当します。

引用_雑所得|国税庁

わかりづらい説明ですが、お祝い金を一括ではなく、分けて受け取る場合は雑所得になると覚えてください。

学資年金型の計算方法

満期型(一時所得)は50万円の特別控除額がありましたが、学資年金型(雑所得)は控除額が20万円となっています。

また、20万円の控除も給与所得者でないと利用できません。

契約者が会社勤めなどで給与所得を得ている場合は、給与所得と退職所得以外の金額が20万円まで非課税となります。

よく「副業は20万円までなら申告しなくてもいい」と聞くのも、給与所得者は雑所得に20万円の控除があるからです。(他の種類の所得がある場合は異なります。)

しかし、自営業の方は年末調整がないので、雑所得の控除を利用することができません。

学資年金で受け取った金額が全額、課税対象となります。

(例)自営業で学資年金50万円を4年間受け取る場合

合計10万円を税金として支払わなければならないので、実質受け取る学資年金は40万円になります。

上記は例ですが、税率はその年の所得によって異なるので納税額も所得で変わります。

確定申告をする際に、確認しましょう。

お祝い金を受け取る時に必要な手続き


上でお伝えしたように、お祝い金を受け取ると一時所得か雑所得がかかります。

所得の種類と給与所得者か個人事業主かで手続きが異なるので、それぞれどのような手続きが必要か確認しましょう。

満期型(一時所得)×給与所得者


年末調整や確定申告をしなければならない可能性は低いです。

お祝い金と払い込んだ保険料の総額の差が50万円を上回らなければ、申告の必要がないためです。

現在の返戻率では、50万円以上増えて戻ってくることは極めて稀なので、手続きは不要のケースが多いです。

他にも一時所得がある場合は、確定申告をしなければならないケースもあるため、注意しましょう。

学資年金型(雑所得)×給与所得者

学資年金は雑所得になるので、年間の受け取り金額が20万円を超えた場合、年末調整だけでなく、確定申告もしなければなりません。

給与所得者は雑所得が20万円以下の場合、申告は不要なのですが、20万円を上回ると確定申告をする必要があります。

生命保険料控除や住宅ローン控除は年末調整で還付を受けることができるので、年末調整をした後、学資保険のお祝い金を雑所得として確定申告することになります。

満期型(一時所得)×個人事業主


満期型(一時所得)×給与所得者と同様で、申告の可能性は低いです。

一時所得の特別控除50万円は、個人事業主も利用できます。

そのため、満期金が払い込んだ保険料の総額より50万円以上増えていなければ、確定申告は不要です。

他に一時所得がある場合は、確定申告で記入しなければならないこともあります。

受け取った時に再度確認しましょう。

学資年金型(雑所得)×個人事業主

個人事業主の方が学資年金を受け取った場合は、全額が雑所得になります。

確定申告時に併せて申告する必要があります。

確定申告をする際に、受け取った学資年金の額が所得税として反映されます。

住民税にも反映されますが、1年遅れての納税となるので、気に留めておく必要があります。

(例)平成30年1月に学資年金50万円を受け取った場合

平成30年1月~12月の所得に50万円が含まれます。

住民税の徴収期間は6月から翌年5月なので、平成31年6月からの住民税に学資年金分が反映されます。

学資保険も生命保険料控除使うことができる


生命保険は年末調整で生命保険料控除を利用できます。

では、学資保険も生命保険料控除を使って、還付金を受け取ることができるのでしょうか。

答えは「生命保険料控除を使える」です。

積立をしながら、控除を利用して還付金を受け取れるのが、学資保険の魅力です。

控除額や控除を受ける方法について、確認していきます。

どのぐらいの控除を受けられるの?

学資保険は一般保険料控除を利用することができます。

所得税と住民税で控除される金額は以下の通りです。

(例)月10,000円の学資保険に加入した場合

表のように控除されます。

控除額と還付額は別物


控除とは、控除額が戻ってくるわけではありません。

上記の例であれば「所得を40,000円控除することで、40,000円にかかる所得税を還付する」という意味です。

仮に所得が500万円あった場合、所得税は496万円に対して、住民税は497万2,000円に対してかかる税金に再計算されます。

再計算の結果、払いすぎた所得税が還付されることになります。

控除額=還付額ではないので注意しましょう。

学資保険で控除を使う流れ


学資保険に加入すると、毎年10月から11月の間に「生命保険料控除証明書」が生命保険会社から届きます。

会社員などの給与所得者の方は、年末調整の書類に記入し「生命保険料控除証明書」を提出したら完了です。

会社にもよりますが、大抵は1月のお給料で税金が還付されます。

自営業の方は、確定申告の際に所定の欄に記入した上で、「生命保険料控除証明書」を提出する必要があります。

手元に届いてから提出まで期間が空いてしまうので、紛失しないように気を付けましょう。

落とし穴!満期金や学資年金の受取人が誰かで税金が大きく変わる!


「子どものための学資保険だから、お祝い金の受取人は子どもにします!」という方がよくいらっしゃいます。

しかし、この選択が受け取る時「こんなはずじゃなかった」につながるケースがあります。

保険の加入で契約者と受取人が別人の場合は「贈与」とみなされてしまうために起こるので、加入前に確認しておきましょう。

受取人をお父さんにする場合と子どもにする場合の違い

(例1)と(例2)で違いを比較してください。

(例1)

保険料の負担はお父さん。

満期金や学資年金を受け取るのもお父さん。

(例2)

保険料の負担はお父さん。

満期金や学資年金を受け取るのは子どものため、実質父お父さんが子どもにお金をあげたことになる。

同じ学資保険でも、お祝い金を誰が受け取るかでお父さんの所得になるか、子どもの所得になるかが決まります。

加入する際に、考えた上で受取人を指定しなければなりません。

贈与になったらどうなるの?


(例2)の場合、お父さんから子どもへの贈与なので贈与税がかかります。

贈与税の計算は以下のようになります。

(例3)満期金が300万円の学資保険の場合

満期金− 110万円(基礎控除額)=190万円:課税価格

下記の表より基礎控除後の課税価格が190万円の場合は税率が10%なので、

190万円×10%=19万円:贈与税額

贈与税の控除額は年間110万円のため、110万円を上回る満期金などを子どもが受け取った場合、贈与税を納めなければなりません。

 

また、納税する人は贈与を受けた人なので、この場合は子どもが贈与税を納めることになります。

「子どものための学資保険で、税金が発生…」なんてことは避けたいですよね。

避けるためには、受取人を保険料の負担者にするか、贈与税のかからない範囲で子どもが受け取れるようにするかのどちらを選ぶ形になります。

契約者が万が一死亡した場合、学資保険も税金がかかる?


学資保険は積立を目的に加入される方が多いと思いますが、「保険」なので契約者が死亡した際にも力を発揮します。

死亡した際にどうすればよいかわからず、万が一解約手続きをすると損になる場合もあります。

万一のことが起きたらどうしたらいいか、お伝えします。

保険料払込免除特約で契約は継続できる

現在販売されている保険の多くは「保険料払込免除特約」が付加されています。

どのようなときに払込が免除になるかというと

  • 契約者が死亡した場合
  • 契約者が所定の高度障害状態に該当したとき

この2点のどちらかに該当した場合の保険会社が多いです。

一度、払い込みが免除になると、満期までの保険料が全額免除になります。

後継保険契約者に学資保険が引き継がれる


契約者が亡くなった場合は、後継保険契約者に引き継がれます。

一般的には、学資保険の契約者はお父さんなので、後継保険契約者にお母さんを指定することが多いです。

万一後、保険会社に連絡をして手続きを経た後は、保険契約上の一切の権利や義務が後継保険契約者に移ります。

 満期金や学資年金の税金は通常と変わらない

保険料払込免除特約で保険料は免除になり、契約者がお母さんに移ったあとは、保険料の払込なしで満期まで契約を継続できます。

満期金や学資年金は契約時と同じ金額を受け取ることができます。

お金の流れで言うと、お父さんが払った保険料でお母さんがお祝い金を受け取るので、相続や贈与と思われがちです。

しかし、学資保険の場合は万一後のお祝い金も、上記で説明した一時所得か雑所得での計算になります。

契約者に万一のことがあったら、家計の状況も今までと一変する家庭がほとんどです。

保険料払込免除特約は、そういった緊急時に少しでも家計の負担を減らすために付加されています。

通常の積立と違う大きなメリットなので、学資保険に加入する際は、万一時の保障も備えていることを頭の片隅に置いておくといいかもしれません。

まとめ


子どもの将来のために積立をする学資保険は、お祝い金の受け取り方で税金が大きく異なるので注意が必要です。

また、積立をしながら毎年の年末調整や確定申告で控除を受けることができるのは、学資保険のメリットでもあります。

契約から受け取りまでの期間は長いですが、受取時に変更できない保険会社もあるので、加入前に詳細を確認して学資保険を有効活用してください。

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