妊娠がわかったら、あれもこれもと準備しておきたいことで頭がいっぱいになりますよね。
気が早いとはわかっていてもつい嬉しくて、まだ見ぬ我が子の将来の話に夫婦で花が咲いたりして。
そんなとき必ずと言っていいほど話題になるのが教育費の資金計画。
できることなら早いうちからしっかり準備してあげたいものです。
教育資金を効率的に準備できる方法と言えば、みなさんご存知の学資保険ですね。
“子どもが生まれたら学資保険”などと言われていますが、出産前に入れる学資保険もあるんです!
今回の記事では、出産前に学資保険に加入するメリット、そしておすすめの学資保険をご紹介していきます。
学資保険は出産前でも入れる!
基本的には被保険者である子どもが0歳から加入できる学資保険。
なんと嬉しいことに、妊娠中でも加入OKなんです!
ただし、出生前加入特則という制度を付加することができる場合に限られますので、すべての生命保険会社のすべての商品というわけではありません。
ママのお腹にいるときから未来への準備ができるなんて、なんだか素敵ですよね。
ではまず、出産前に学資保険に加入するにはどんな条件があるのか確認していきましょう。
出生前加入特則とは?
出生前加入特則とは、子どもがママのお腹にいるとき、すなわち出生前から保険や共済に加入できる制度のことです。
対象となる保険は主にこども保険(学資保険)です。
生まれてくる子どもが被保険者になる保険ということですね。
出生予定日の140日前から保険に加入することができます。
妊娠中の計算は1ヶ月を28日で計算しますから、140日というと5か月前。
着床を妊娠1ヶ月目として計算するので、妊娠6ヶ月目くらいから加入できることになります。

出生前加入に必要な準備とは?
学資保険は一般的な生命保険とは性質が異なりますが、基本的に必要な書類などはあまり変わりありません。
契約者の本人確認書類や、保険料引き落とし口座またはクレジットカードなどは当然準備します。
その他で特に必要なものが、下記の2点です。
母子手帳のコピー
学資保険の出生前加入の際には、母子手帳のコピーが必要になります。
母親が契約者になる場合にはもちろんのこと、父親が契約者の場合でも母子手帳のコピー提出は必須です。
氏名・住所などが記載されたページのほか、妊婦検診の結果などが載っているページなどすべてのページのコピーが必要な保険会社もあります。
被保険者である子どもがまだお腹の中なので、健康状態のチェックと本人確認といったイメージでしょうか。

契約者の告知書
一般の生命保険加入時には、告知が必要なのは被保険者ですよね。
しかし、学資保険の場合には、契約者が死亡したり高度障害状態になった場合は、以後の保険料払込は免除されます。
契約時の満期金額も保障される特約がついていることがほとんどですので、契約者の告知が必要になります。
学資保険の出生前加入、みんなどうしてる?
早ければ早いほど良いと言われている学資保険への加入ですが、妊娠中から契約したという家庭はどのくらいあるのでしょうか?
複数の調査機関が行ったアンケート結果をまとめてみると、以下のようになりました。

なんと妊娠中に加入している家庭の割合が2割弱という結果が!
そもそも出生前加入ができることを知っている人が、これほどいるということ自体に驚きです。
全体を通してみると、7割以上の家庭が子どもが0歳のうちに加入していますね。
そして妊娠中が18%。
妊娠中~1歳未満の間に9割がた契約を済ませていることになります。
学資保険は、取り扱う生命保険会社によって多少異なりますが、ほとんどが0歳~未就学児(6歳)くらいまで加入できる設定になっています。
なかには7歳、8歳、9歳までOKというところもあります。
そのような状況下でありながら、3歳以上で加入したという家庭はたったの6%。
やはり、学資保険への加入は早ければ早いほどいい、というのは誰もが意識していることのようです。
そして妊娠したら教育資金準備を意識する家庭が想像以上に多いということですね。
学資保険に出生前加入する3つのメリット
学資保険は赤ちゃんが無事に生まれてからゆっくり検討すればいい、という考え方ももちろん良いのですが、じつは出生前加入には意外とメリットがあるんです。
なかでも代表的なものを3つ挙げてみますね。
学資保険をゆっくり選べる
赤ちゃんが生まれてすぐは、睡眠時間すらまともに確保できないほど忙しいものですよね。
夫婦そろって時間を作り、子どもの将来に向けた教育資金準備の話をするなどというのは、かなり先送りになってしまうことがほとんどです。
それに比べて妊娠中は、安定期に入って心身共に落ち着いてくると、ゆったり過ごす時間を作ることができるようになってきます。
出生前加入は妊娠6ヶ月目くらい(出生予定日の140日前)から可能ですから、ちょうど安定期に入ってママもお腹の赤ちゃんも落ち着いている頃。
散歩がてらに保険の無料相談窓口に出かけるのも良いですよね。
いろいろな保険会社の学資保険のプランをゆっくり比較検討するには、まさに妊娠中がベストと言えます。

出産前から保障が始まる
ほとんどの学資保険には、保障期間中に契約者である親が死亡した場合や高度障害になった場合に、保険料払込途中であっても以後の保険料は免除されます。
また、契約時に設定した満期受取金額はそのまま受け取れるという特約が付いています。
出生前加入の場合にもこの特約はしっかりと活きています。
もうすぐ生まれてくる我が子を抱っこする前にパパやママが亡くなるなど絶対にあってはならないことですが、もしそんな万が一になってしまった場合にも、しっかりと我が子への教育資金は備えられます。

タイミングによって保険料が安くなる
一般的な生命保険は、被保険者の年齢によって保険料が変わってきますよね。
でも学資保険の場合には、契約者の年齢も保険料に関係してくるのです。
そのためタイミングによりますが、出生前加入の方が産後に加入するよりも1歳若い年齢で加入できる場合が多いんです。
これにより、微々たる金額ではありますが保険料を軽減できます。
具体的には月々にしたら数十円の違いと考えておいて間違いありません。
でも学資保険は、一括払込や短期払込でもない限り、長期にわたって同じ金額の保険料を積み上げていかなければなりませんよね。
10円の違いでも、18年かければ2,160円です。
紙オムツが一袋買えるくらいの金額は浮いてくれるということですよね!
学資保険に出生前加入するデメリット
デメリットと言えるほどではないかもしれませんが、知っておいた方が良い留意点を2つほど紹介しておきます。
出産後の申請が面倒
出生前加入特則によって加入した学資保険の被保険者の名前は空欄か、または「○○家第一子様」といった感じで、仮の名前になっています。
また生年月日も出産予定日が設定されています。
そのため子どもが生まれたら、生年月日と名前を保険会社に届け出て変更する手続きをしなければなりません。
育児が始まったばかりでバタバタと忙しい中での申請は、なかなか面倒なものですよね。
でも、かわいい我が子が無事に生まれた喜ばしい報告でもありますから、ここはちょっと頑張って申請しましょう。
死亡保障や医療保障を付けられない
学資保険の被保険者は子どもなので、お腹にいるうちは健康状態を調べられませんよね。
そのため、死亡保障や医療保障を付けたプランは組めないことになっています。
保険会社によっては可能なところもありますが、その場合には出産後に告知が必要になります。
どうしても子どもに医療保障を付けたいという希望があるなら、出生後に加入する方が良いでしょう。
ただ、学資保険は教育資金準備のみを目的としたプランのほうが、本来の力を発揮する商品です。
医療保障などを付けるとその保障のための保険料が発生するので返戻率が下がり、元本割れする可能性が極めて高くなります。
保障は保障、資金準備は資金準備として分けて考え、学資保険は積立に絞ってシンプルなプランにするのがおすすめです。
出生前加入ができるおすすめの学資保険
出産予定日140日前から加入できる学資保険を4つご紹介します。
どれも有名な生命保険会社が取り扱う人気の学資保険です。
基本的な内容は変わりませんが、それぞれに特徴があります。
じっくり検討して納得いく商品を選びましょう!
1.かんぽ生命「はじめのかんぽ」
公式HP:かんぽ生命
昔ながらの郵便局の学資保険です!
おじいちゃんやおばあちゃんは孫が生まれると郵便局で学資保険に入ってあげたいと言い出しますよね。
返戻率はあまり良い方ではありませんが、安心感があるのでしょうか、人気は衰えません。
医療保障(無配当)を付帯できるのが特徴です。
2.日本生命「ニッセイ学資保険」
公式HP:日本生命
教育資金準備に特化させたのが「ニッセイ学資保険」。
納得の返戻率は健在です!
お祝い金あり・なしの2タイプのプランから選べます。
育児中の困ったことや疑問に専門家が答えてくれる「育児相談ほっとライン」というサービスを無料で利用できるのも大きな魅力です。
医療保障や育英年金を付けたいなら「ニッセイのこども保険げんき」という別バージョンの商品の準備があります。
ニッセイの学資保険についてはこちらの記事で詳しく解説をしています。
3.ソニー生命「学資金準備スクエア」
公式HP:ソニー生命
売上と返戻率は不動の業界No.1!学資保険といえばソニー生命といっても過言ではありません。
満期金受取時期が4パターンから選べます。
また払込期間も自由度が高く10歳・15歳・18歳・22歳などオーダーメイド間隔で設定できるのが特徴です。
ソニー生命の学資保険についてはこちらの記事で詳しく解説をしています。
4.アフラック「アフラックの夢みるこどもの学資保険」
公式HP:アフラック
返戻率は残念ながらあまり期待できません。
満期受取金額の下限が低く設定されています。
教育資金準備のために月々あまりかけられないけれど、少しは貯めていきたいという家庭にも無理なく資金準備ができます。
アフラックの学資保険についてはこちらの記事で詳しく解説をしています。
出生前加入ができる学資保険を4つご紹介しましたが、中でも特におすすめできるのはソニー生命と日本生命ですね。
日銀マイナス金利の影響でかんぽ生命やアフラックがみごとに元本割れを起こすなか、ソニー生命と日本生命は多少の料率改定はあったものの、貯蓄性重視の商品としての返戻率は保ち続けています。
プラン内容はかなりシンプルで、余計な特約は一切付いていないのが特徴です。
その分とてもわかりやすくなっているので比較検討もしやすい商品といえます。
また、当サイト学資保険ラボで学資保険の返戻率やランキングをまとめています。
こちらも参考に、ご自身の家庭にあった学資保険を選んでください。
まとめ
学資保険の加入時期は早ければ早いほどいい、ということがさまざまな情報から確認できました。
そして出生前加入特則が付けられる商品を選べば、妊娠中から準備が可能です。
出生前加入ができる学資保険を実際に4つほど見てみましたが、出生前加入特則が付けられるからと言って他の機能が劣るような商品はありませんでしたよね。
どれも、さまざまな学資保険の中でトップクラスの内容のものばかりでした。
妊娠中に加入するメリットは大きく3つです。
- 子供が生まれてすぐは何かと忙しいので、妊娠中の方が商品をゆっくり比較検討できる
- 出産前から保障が開始されるので、親に万一があっても子どもがお金の心配で夢をあきらめなくていい
- タイミングによっては保険料が安くなるので、特に1歳年齢が上がるだけでも保険料がアップしやすい高齢の夫婦はオトク
これらの中でも一番大きな大きなメリットは何と言っても、ゆっくりと時間を取って商品の比較検討ができるという点。
学資保険は途中で解約などをしなければ確実に資金準備ができるという点において信頼できる優れた商品です。
だからこそ、よりよい商品、より自身の希望にマッチした商品を納得いくまで比較検討することは、とても大切なのです。
“子どもが生まれたら学資保険”どころか“妊娠したら学資保険”が正解ですね!

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