オリックス生命の学資保険代わり『RISE』7つの特徴や返戻率とFPのシミュレーション

オリックス生命保険会社には、「学資保険」という単語の付いた保険商品はありません。

その代わり「終身保険RISE(ライズ)」という商品が、お得に貯めたい!という方から支持されています。

その理由は、終身保険RISEの「低解約返戻金型」という仕組みにありますが、そうは聞いても「?」となってしまう方も多いでしょう。

保険の用語は本当に難しいですからね。

低解約返戻金型とは、カンタンにいうと「途中解約をすると大損するけど、保険料の払込終了以降の返戻率は、なかなかに高いよ」という仕組みの商品です。

この仕組みをうまく活用することで、学費にはもちろんのこと、小回りをきかせてさまざまなシーンに資産を活用することができるのです。

それでは、その「終身保険RISE」とはどのような商品なのか、また返戻率だけではない終身保険ならではのメリットを、詳しく見ていきましょう。

オリックス生命の学資保険代わり、終身保険RISEの返戻率

終身保険RISEは、名前の通り終身保険です。

終身保険とは、一生涯保障の続く生命保険のことで、ニーズとしては「死亡時に、生命保険金を家族のため・葬儀費用のために残したい」というものが一般的です。

しかし、終身保険にはもうひとつの特徴があります。

それは、支払った保険料が一定の率で積み立てられ、解約時には、解約返戻金として受け取ることが可能であるということ。

そのため、これまでにも「終身保険で積み立てをしておき、まとまったお金が必要なときに解約をする」という使い方は、よくされてきました。

では、オリックス生命の「終身保険RISE」がなぜ学資の積み立てとして人気なのでしょうか。

それには、いくつかの理由があります。

オリックス生命の「終身保険RISE」は「低解約返戻金型」という仕組みの商品

終身保険RISEの一番大きな特徴は、その貯蓄性の高さです。

一般的な終身保険では、支払った保険料と、貯まっていく解約返戻金のカーブは、緩やかな右上がりになっています。

しかし終身保険RISEは、「低解約返戻金型終身保険」といわれる仕組みの商品。

低解約返戻金型とは、「加入してから半分くらいの期間は、解約金のカーブは少しずつしか増えません。

しかし保険料の払込満了時にはそのカーブは急上昇し、それまでに支払った保険料の総額を上回ります。

だから、払込満了時まで解約しないでおくことで、返戻率が上がるのです」という商品のことです。

2019年現在、「30歳男性、60歳払込満了、低解約払戻期間も60歳、保険金額500万円」という契約の場合、終身保険RISEの返戻率は109.9%にもなり、これは他の金融商品と比べてもとても優位性が高いといえます。

しかし上記の例は、「30歳男性が、30年間支払ったケース」です。

もし、20年で解約をすると、返戻率は74.2%と、もったいないことになってしまいます。

では、終身保険RISEで学資が貯まるというのはどういうわけなのでしょうか。

FPが教えるオリックス生命の終身保険RISE7つの特徴


それでは終身保険RISEの特徴を具体的に見ていきましょう。

終身保険RISEは解約金をプールしておき、運用で増やせる

終身保険RISEで、被保険者になれるのは15歳から。

これは、生まれた子どもを被保険者として契約する他社の学資保険との、大きな違いです。

終身保険RISEを活用する場合は、両親のどちらかが契約者・被保険者を兼ねて加入します。

そして、低解約払戻期間を15年などに設定します。

すると、15年後の保険料の支払いが終わったタイミングから、解約返戻金のカーブが急上昇していきます。

あとは、学資が必要な時期に合わせて解約返戻金を受け取ればいい、ということ。

またそのときの家計の状況によっては、全額引き出す必要がない可能性もあります。

そのときはそのまま据え置いておくことで、プールされた解約金が運用され、少しずつですが増えていくという設定になっています。

払込期間を過ぎていれば、希望するときに引き出すことが可能です。

RISEは終身保険なので、万が一の死亡保障にもなる

被保険者を両親にする、ということには、終身保険ならではのメリットもあります。

それは、契約途中で被保険者である親が死亡してしたときには、死亡保険金が受け取れるということ。

もちろん一般的な学資保険にも、保険料払込免除特約や育英年金など、家計を支える人が死んでしまったときの教育費の救済制度がついてはいますが、それはあくまで「学資保険のおまけ」です。

しかし終身保険の死亡保険金は、まとまった額が受取人に入り、使い道も自由です。

また、当然のことながら、支払った保険料以上の死亡保険金があります。

そのため、終身保険RISEで学費を貯めるときは、家計を支える人が契約者・被保険者を兼ねることが、メリットを最大限に受け取るためのポイントとなってくるのです。

また、オリックス生命の定める要介護状態になってしまったときには前払いで保険金が受け取れる、重い障害状態に該当したときは保険料が免除されるなどの、生命保険ならではの保障がついているのも、安心材料のひとつになるでしょう。

終身保険RISEは保険料が割安で、途中で上がらない


低解約返戻金型の保険は、定めた期間を払い込むことで、その後のリターンが大きくなります。

そのような設計にし、払込途中の解約金を従来の70%程度まで引き下げ、割安な保険料を実現できているのです。

また、終身保険のため更新などがなく、保険料が上がることなく死亡保障が一生続きます。

終身保険RISEを途中解約すると大きなデメリットがある

低解約返戻金型の保険の大きなデメリットは、「途中解約してしまうと大損する」ということです。

どのタイミングで解約をしても、それまでに支払った保険料の約70%しか戻ってこないので、解約すれば何のために加入したのか分からなくなってしまいますね。

そのため、15年なら15年と、無理なく支払いができる保険料を設定し、途中解約をしなくても済むようにすることが大切です。

終身保険RISEはインフレに弱い


低解約返戻金型の保険のデメリットとして、返戻率は高いものの、インフレには弱いということがあげられます。

これはどういうことかというと、経済が回復していくと、当然物価は上がります。すると相対的にお金の価値が下がってしまいますよね。

たとえば今は1万円位で買えるものも、子どもが大学に入るころには同じ値段では買えなくなっている…ということも十分にあり得ます。

そのようなときに必要なのは、お金を小回りがきく状態にしておくことです。

しかし途中で引き出すことができない保険では、貯めているお金を引き出して別の金融商品にかけ替えることもできず、インフレ負けしていくのをじっと待つしかない…ということになってしまうのです。

それを避けようと思ったら、支払いをなるべく短期で済ませておく、という方法も有効です。

終身保険RISEなら短期で支払いを済ませられる

終身保険RISEは、契約日の被保険者の満年齢を基準として、支払期間を最短10年で設定ができます。

10年後に保険料の支払いを終わらせておき、あとは学費が必要な時期まで据え置くか、また物価が上がって金利が上昇した場合は、解約金を引き出してもっと条件の良い商品にかけ替えをすることが可能です。

他社と比較すると、低解約返戻金型の保険や学資保険では、10年という短期払いができる商品はそうそう多くはありません。

返戻率が高い学資保険では特に、18年以上経たないとよい返戻率で受け取ることができない、というケースもよく見られます。

そう考えると、「学資を目的とはするけれど、家計状況に合わせて柔軟に活用したい」というニーズを持つ方にとっては、終身保険RISEは検討に値する商品だということが分かります。

終身保険RISEはクレジットカード払いができる


オリックス生命保険では、保険料をクレジットカードで支払うことが可能。

契約時にクレジットカードを登録するだけで、口座振替と変わらず手間もかからないため、人気の払込方法となっています。

また、毎月の保険料を、「保険会社で買い物をした」と考えると、なかなかバカにできないだけのポイントが溜まっていくので、おすすめです。

気を付けたいのは、生命保険会社の口座引き落としの日に、クレジットカードが切られるとは限らないということ。

あくまで、クレジット会社の定めた日に料金が切られ、他のお買い物と合算されてクレジット会社に支払うことになります。

クレジットカードで保険料を支払うときの注意点は、契約者名義のカードを使う必要があることと、1件当たりの保険料が10万円以下であることです。

現役ファイナンシャルプランナーの終身保険RISEの返戻率シミュレーション

最後に、終身保険RISEの契約シミュレーションを見てみましょう。

父親:29歳
母親:26歳
子ども:0歳
契約者・被保険者:ともに父親
保険金額:200万円
低解約払戻期間(払込期間):15年

このようなケースでは、月々の保険料支払いは8,754円になります。

この契約では、払込満了直後は以下のようになっています。

15年間の払込保険料(月々8,754円)の累計:1,575,720円

払込期間満了直後の解約返戻金:1,571,380円(返戻率99.7%)

これを見て、「なんだ、100%に届かないのか」と思うのはちょっと待って。

これはあくまで、払込満了直後の数字です。

低解約返戻金型の保険では、払込満了直後より、その1年後の金額に注目すべきです。

契約から16年目の返戻率:約102%

どうでしょう。

そうなると、他社の学資保険の返戻率に近づいてきましたね。

また、据え置いておくことで運用が進み、解約金は緩やかにですが増えていきます。

16歳のときに大きく使う予定がなければ、大学進学時までキープしておく。

もしその時期にも、解約しなくて済みそうなら、まだまだ置いておく。

最終的には、夫婦の老後資金や、孫が生まれたときのため、また家のリフォームなどまとまったお金が必要というときまで、据え置いておくこともできるのです。

学資保険の返戻率とランキングについてはこちらの記事で詳しく解説をしています。

関連記事⇒学資保険ランキングと返戻率【最新版】

終身保険RISEまとめ


教育資金を貯めようと思うとき、まず目がいくのは学資保険ですが、低解約返戻金型の終身保険にも十分なメリットがあることが分かりました。

確実性と貯蓄性、そしていざというときに小回りがきくようにしておくことで、必要なときに柔軟に使えるというのがいいですね。

とはいえ学資の運用は、家計との総合判断。

家族の人生設計にもかかわりますので、専門家のアドバイスを聞く、また保険会社から正しい説明を受けるなどをして、的確な判断ができるようにしてみましょう。

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